老眼は、目の中の水晶体の硬化とそれを取り囲んでいる網様体という筋肉の衰えです。これらを根本的に治すことはできませんが、見る時の焦点を老眼の程度に応じて適切に調節することで、手元から遠くまで見えやすくさせるのが、老眼に対するオサート®です。
老眼に用いるオサート®のレンズには、遠視治療用レンズと近視治療用レンズの2種類が用
意されています。老眼鏡は医学的には遠視用眼鏡なので、遠視を改善して老眼に対応して
きます。一方、もともと近視があった人の老眼に対しては、その近視度をちょうど遠方も
近方も見やすくなる、極めて限られた範囲の中に焦点を移動させていきます。
このように、近視のなかった人の老眼(医学的には遠視性の老眼)に対しては遠視治療用
レンズを、一方もともと近視があった人の老眼(医学的には近視性の老眼)に対しては近
視治療用レンズを用いて、遠近のバランスが取れるように視力を改善していきます。
老眼に対して「遠近両用メガネ」があるように、オサート®においても、近視治療用レンズ
を遠視治療用レンズの全く異なる2種類のレンズデザインが用意できて初めて、老眼にも
対応できるようになりました。
1960年代以降アメリカで広まった近視治療法に“オルソケラトロジー”という技術があります。
これは内側に特殊なカーブをつけたコンタクトレンズを夜間装用し、角膜のカーブを矯正して視力を上げるというもの。
ただしオルソケラトロジーは軽度の近視を対象にしているため、強度の近視や乱視には、対応できないという弱点がありました。
その弱点をカバーしてレンズを独自に進化させ、最新の技術で作り上げたのが“オサート®”です。
オサート®治療では、ひとりひとりの角膜形状に合わせてデザインした専用のコンタクトレンズを使用。
毎晩寝ている間に装用することで、近視の場合は角膜表面の形状を凹レンズ形に矯正していきます。
凹レンズ形状はレンズを外しても一定時間残るため、昼間は裸眼でも十分な視力を維持できるように。
さらに現在は、矯正力をキープする“オサート®・クロスリンキング®”というメソッドも開発。
毎晩装着しなくても視力が保てるようになりました。強度近視や強度乱視はもちろん老眼の治療にも有効な、きわめてリスクの少ない画期的な治療法です。
近視治療と遠視治療の併用で、老眼の改善も可能になりました。
●近視治療
これまで治療が難しかった強度の近視・乱視にも、オサート®なら対応可能です。
●遠視治療
オリジナルのレンズのデザインで遠視にも対応。オサート®は、近視治療と遠視治療の併用で老眼も改善できます。
●近視のある老眼治療
●遠視のある老眼治療
① 受付(問診票の記入)
まず、受付で問診票に必要事項を記入していただきます。
② 検査(レンズ装着前)
レンズを装着する前に、いくつかの検査をおこないます。
あごをひいて額をしっかりつけ、目を大きく見開いてまっすぐ前を向いてください。
1、視力検査
2、屈折検査
3、眼圧検査
4、角膜形状解析検査
5、角膜内皮細胞検査
6、眼底検査
7、涙液検査
③ テストレンズ装着
検査が終了したらテストレンズを装着し、レンズのフィッティング状態を診察します。
フィッティングが不適の場合は、テストレンズの付け替えを行い屈折検査をします。
そのあと診察を行い、不適であれば再度テストレンズの付け替えを行います。フィッティングが良好であればテストレンズの決定をします。
フルカスタムレンズ
フルカスタムレンズとは、オサート®と言い、矯正の精度を上げるために、約18000枚の中からその人にフィットするレンズを選びます。
レンズ装用中は2時間ほどソファで休んでいただきます。
④ レンズに度を入れるための検査
あくまでもレンズに度を入れるための検査で、テストレンズには度が入っていません。
以上でテストレンズの装用が終了です。
⑤ 検査(レンズ外し後)
レンズを外して、再び検査を行います。
1、視力検査
2、屈折検査
3、眼圧検査
4、角膜形状解析検査
5、角膜内皮細胞検査
6、眼底検査
7、涙液検査
⑥ 検査結果の説明(検査員より)
検査の結果を検査員より説明させていただきます。
⑦ 診察(治療効果の確認)
最後に治療効果の確認のため、院長が診察をおこないます。
⑧ 受付・会計
全て終わりましたら、受付にて今後のスケジュールにつ
いてご説明します。
治療を開始する場合、海外のメーカーにレンズ作成を発注し、約1ヶ月ほどで完成します。
月1〜2回の通院、3ヶ月に1〜2回を目安に定期検査を行ってください。
治療にかかる費用をご説明いたします。
オサート®/オルソケラトロジーに関する安全性と治療の リスクや限界及び注意事項についてご説明させていただ きます。